いわき明星大学
いわき明星大学
福島県いわき市中央台飯野5-5-1
0246-29-5111
1987年設立
学 長:関口武司
地域支援・復興に大学の力。多様なニーズに対応
全学横断的な組織「いわき明星大学復興事業センター」設立
1987年に設立された、いわき明星大学(関口武司学長)。震災による津波の被害はなかったものの、福島第一原子力発電所から45キロ。さまざまな情報が錯綜していた震災後の混乱の中、地域への様々な支援活動に取り組んできました。

震災直後のガソリン不足は、物流が滞ることから医療物資の不足が懸念されました。薬学部のあるいわき明星大学は、点滴用の薬剤等を受け入れ、いわき市を中心とした周辺地区医療機関への緊急配送センターとして機能しました。また、震災により校舎が甚大な被害を受けた、いわき市の湯本高校の生徒を3ヵ月間受け入れし、キャンパス内で授業を実施。原発の影響等でサテライト校となっている高校3校を、平成24年4月から受け入れる予定で準備を進めています。

平成23年10月には、全学横断的な組織として「いわき明星大学復興事業センター」を設立。食品等の放射線測定事業や、小中学生児童生徒に対するメンタルヘルスケア・スクールカウンセリング事業などを一元化。大学の持つ力を最大限に発揮しています。
(写真:放射線測定システム)
必要とされるボランティアニーズをつなぐ
震災後、大学事務局内に設置された「ボランティアセンター」。いわき市社会福祉協議会や、姉妹校の明星大学(東京都)ボランティアセンターと連携して活動しています。活動は多岐にわたり、震災避難者が入居する仮設住宅への訪問や、夏祭りでのチャリティ募金活動、市内の草刈りボランティアほか、仮設住宅向けに製作する「段ボールで家具を作ろうプロジェクト」など様々。

学生の1/4が被災者であるにも関わらず、ボランティア登録者は約100人。ボランティアセンターは、「自分ができることを何かしたい」という学生の気持ちと、必要とされるボランティアニーズをつないでいます。
(写真:明星大学(東京都)との合同ボランティア体験)
地域に根差した息の長い活動に期待
平成23年に入学した土井寛子さんは山形県出身。震災で1カ月遅れとなった5月の入学式を前に、4月にいわき市小名浜を訪れ、津波被害の大きさに驚いたと話します。入学後、ボランティアセンターの案内を見て登録。仮設住宅への訪問や、県内で開催されるイベントのボランティアスタッフなどを経験してきました。
「ありがとう、と言われることが一番うれしい」と笑顔を見せる土井さん。「ボランティアをやってよかった。できる限り続けていきたい」と意欲をみせています。
初めて会う人とコミュニケーションをとることの難しさなど、ボランティア経験から得た課題を、今後の活動にどう反映させるか。ボランティアセンターでは、参加した学生の意見を今後の活動につなげていく考えです。

福島県は原発事故の影響もあり、複雑な課題を抱えています。いわき市は放射線量も低く、原発周辺の避難者がいわき市に居住するようになり、人口は2万人増えたとも言われます。長期化する課題に向けて、息の長い支援が必要です。いわき明星大学の研究活動や人材育成と、地域に根差した学生の活動は、復興に向けた大きな力となっています。
平成24年2月取材
(写真:仮設住宅への訪問活動)
(写真上:左から、段ボールで家具を作ろうプロジェクト、支援物資配布会、アントニオ猪木氏が復興支援としていわき明星大学で開催した「闘魂まつりinいわき」)
●大学案内

いわき明星大学

●学 部:科学技術学部 人文学部 薬学部

●大学院:理工学研究科 人文学研究科

http://www.iwakimu.ac.jp/