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福島の未来へつなげます!リレーメッセージ!
仮設住居の暮らしに、コンビニの利便性を役立てたい
子どもの学校が郡山市内に落ち着いたのをきっかけに子どもの学校のことを一番に考える泉田さん夫妻は、郡山市内でなんとかならないかと思案。そんな中の7月に富岡町の仮役場と住民の避難先だったビッグパレット近くに、仮設住宅が建設される話を耳にします。 これだと思った泉田さん。すぐに郡山市役所で詳細を聞き、仮設住宅の図面をもらい、セブンイレブンの本部へとかけあいます。 それが、仮設住宅の近くに仮設のコンビニを建てるきっかけに。 仮設住宅に暮らす人の役に立てることができれば立地条件から集客数を調べた本部からは「大熊町のような売り上げは見込めませんよ」と念を押されます。 それでも泉田さんは、地域の人の役に立てるならときっぱり希望。 ビッグパレットの前にある仮設店舗予定地のオーナーも、泉田さんの話に納得し、「役に立つなら」と話が決まりました。 お店のオープン許可がおりたのが10月末。着工から11月18日のオープンまで、最短16日という早さに、本部の担当者も驚きをかくせませんでした。 震災後、仮設のセブンイレブンがオープンしたのは、宮城県内で3店舗。いずれも震災の被害で建物が壊れ、同じ場所に仮設店舗を設置しています。 福島県内では初めてで、通常、人通りの多い場所に出店するコンビニが、一歩入った場所にオープンするのも珍しい事例です。オープニングイベントには、新聞・テレビ等報道陣の取材も来て盛況に。 もう一回チャレンジできる喜びの方が大きい!大熊町では約20年、地元のスタッフとともに、安定したコンビニ経営を継続してきた泉田さん。「大熊町では経験しなかった、一からのスタッフ教育や、地域で暮らす人とのコミュニケ―ションを大切にした接客など、新しい環境でもう一回チャレンジできる喜びの方が大きい」と話します。 近くにスーパーはなく、お年寄りが多い仮設住宅内で、セブンイレブンは心強い存在に。 通常、コンビニで売れる弁当類に加え、日々の食卓を彩る惣菜や酒類が人気を呼んでいます。 夕飯の材料の心強い味方となる、野菜や卵などを置くスペースも設置されました。 「なかなか外に出ることのできないお年寄りに、週2回くらいのペースで配達できれば」と“御用聞き”サービスも考案中です。 「コンビニを利用する習慣のない人に、便利なATMサービスや各種機関への振込など、銀行や郵便局に行かずにコンビニでできるサービスも知ってもらいたい。まずはコンビニの便利さを知って、利用してほしい」と話す泉田さん。 コンビニの利便性を活かしながら、コミュニケーションを大切にした店づくりに、やりがいと期待を寄せています。震災後に知り合い、お世話になった人たちや、コンビニ本部への感謝の気持ちで、「震災がもたらしたさまざまな人との縁は、お金では買えない財産。失ったものより得られたことの方が大きい」と、明るく話す泉田さんが印象的でした。 ![]() ![]() ![]() ●お問合わせ先
セブンイレブン(ビッグパレットふくしま前仮設店舗店)
●住所/郡山市南2丁目50番 ●電話番号/024-945-0013 ●営業時間/年中無休 |