竹細工 竹藤
創業:寛永元(1624)年
福島県会津若松市中央1丁目2-7
0242-22-1068
14代目店主:鈴木英夫
事業内容:竹細工荒物・唐人凧
天保12年建築。会津最古の商家で作る会津唐人凧
会津の歴史を語る築170年の佇まい
酒どころ福島県会津。竹は酒桶の「たが」として大量に消費されました。
竹細工の「竹藤」は寛永元(1624)年創業。建物は天保12(1841)年に建てられ、170年の時を経た、会津で最も古い商家建築です。
荷印の入った大きな暖簾。「竹細工」「唐人凧」と書かれた雪障子戸。店内は土間の先に帳場。帳場に敷かれた畳は、へりのない「野郎畳」。外の喧騒が嘘のように、店内に入ると、すっと静かな空気に包まれます。今では見ることができなくなった江戸時代の趣が、ここでは息づいています。
(写真:竹製品が並ぶ竹藤店内)
熟練の技が蘇らせた会津唐人凧
帳場の横で「会津唐人凧」を作る14代目店主の鈴木英夫さん。
「移築もしていない。古い建物で商売やってるのはうちくらいだ」。
凧を作りながら、鈴木さんは笑顔で客人を向かえます。
話す間も休むことなく、鈴木さんの手はリズミカルに凧を作り続けます。

大きな舌を出した表情がユニークな唐人凧。
約400年前に、大陸から長崎に伝えられたと言われています。その絵は唐人の顔だとも、インド地方の天の神「ガルーダ」と「カーリー」を表しているとも言われますが、なぜ会津に伝わったのかは謎とされています。
(写真:唐人凧を作る店主の鈴木英夫さん)
会津の長い歴史と伝統を守る會津復古会
会津唐人凧は、江戸時代末期から昭和初期にかけて、会津若松近郊で揚げられていました。「安い印刷した凧が入ってきて、唐人凧はなくなった」と鈴木さん。

唐人凧が復活したのは昭和46年のこと。会津の長い歴史と伝統を守る、伝統産業の名門・老舗の仲間組織による協同組合「會津復古会」が結成された時、「1店1品運動」があり、竹藤は唐人凧を作ることになりました。
ひとつの凧を作るのに要する日数は1日から2日。一番大きいものでは1m80cmほどにのぼります。

「凧作りを他人に頼んだら、竹を細く割れないから重くて凧が揚がらなかった」。
現在会津唐人凧を作ることができるのは鈴木さんだけ。熟練の技が、唐人凧を蘇らせました。

歴史と伝統を守り後世に伝え続けている会津。
「ならぬことはなりませぬ」「士魂商才」「真善美」。
会津の商人哲学は今もここ会津に受け継がれています。


平成24年4月取材